最新のコンテスト【企画概要】ページは下記よりご覧ください。
後援:日本栄養士会・農林水産省
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- 北海道の食文化がよく考察されていて、三平汁の魅力が伝わってきます。
- うま味調味料と食材のうま味を生かし、調理法を工夫し、見た目を大きく変えず、大幅な減塩と風味アップに繋げています。
- 塩ほっけを使用せず、生のほっけを使用することにより、減塩を必要としている人も気軽に食べられ、若い世代でも三平汁が作りやすくなりました。
- ほっけにうま味調味料をふりこみ、焼いてから煮たことによって、ほっけのうま味を生かしています。
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- 伝統的なレシピでは塩漬けのほっけを使用しますが、生のほっけに変更し、下味にうま味調味料を使用しました。
- 【 結 果 】
- 野菜のうま味や甘味がうま味調味料の効果によって、強く感じられるようになりました。
- ほっけのうま味との相乗効果で、汁のうま味が更に引き立ちました。
- ほっけの下味にうま味調味料を使用したことで、ほっけ自体がもつうま味とともに、うま味を汁に溶け出させ、それによって、ほっけやたもぎ茸、野菜のうま味が調和し、総合的なおいしさが大幅に向上したと考えられます。
- 北海道特産のきのこ「たもぎ茸」のうま味を生かしました。
- ほっけは焼きを入れることにより、くさみの原因となる脂を落とし、香ばしさを加えました。
- 伝統的な三平汁は長ねぎを汁の中で煮ますが、白髪ねぎに変更し、万能ねぎの小口切りも加えることで彩りをよくしました。
- 塩味とかぼちゃの甘味を活用して、味の対比効果によって、うま味調味料によるうま味を生かしました。
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材料名 塩ほっけ ほっけ うま味調味料 かぼちゃ 大根 にんじん 長ねぎ ごぼう たもぎ茸 万能ねぎ みりん 食塩 昆布だし TOTAL塩分 減塩率 -
【A伝統レシピ】 【B 減塩レシピ】 【C 減塩レシピ+うま味調味料】 配合 塩分 配合 塩分 配合 塩分 30g 1.1g - - - - - - 30g 0.1g 30g 0.1g - - - - 0.2g 0.06g 50g 0.1g 50g 0.1g 50g 0.1g 50g - 50g - 50g - 15g - 15g - 15g - 10g - 10g - 10g - 10g - 10g - 10g - - - 10g - 10g - - - 2g - 2g - 3g - 3g - 3g - 3.2g 3.2g 1.3g 1.3g 1.3g 1.3g 300g 0.6g 300g 0.6g 300g 0.6g - 5g - 2.1g - 2.16g - - - 58% - 57%
- ほっけはひと口大に切り、うま味調味料と塩で下味をつけ、テフロンのフライパンで両面を焼く。
- かぼちゃとたもぎ茸は食べやすい大きさに切り、大根、にんじんはいちょう切りにし、大根は下茹でする。
ごぼうは斜め切り、万能ねぎは小口切りにし、ねぎは白髪ねぎにする。 - 鍋に昆布だし・1のほっけ・かぼちゃ・大根・にんじん・ごぼう・たもぎ茸を入れ、野菜が柔らかくなるまで煮て、みりんと塩で味を整える。
- 器に盛り、白髪ねぎと万能ねぎの小口切りをのせる。
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- 酒造りが盛んな地域ならではの料理で、鍋物の良さを伝承しており、共食の魅力があります。
- 食材のくせを抑える働き、テクスチャーを意識したレシピで、うま味調味料の長所を上手に使っています。
- 肉と野菜が豊富で、栄養バランスに優れています。
- 日本酒+うま味調味料は“だし要らず”という郷土料理の枠を超えた新しいコンセプトの可能性があります。
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- 鶏胸肉、砂肝、豚肉に、うま味調味料のみで下味をつけ、減塩の工夫をしました。
- うま味調味料の効果で、砂肝などの臭みを取り、鶏むね肉をしっとりさせ、食べやすくすることを考えました。
- 【 結 果 】
- うま味調味料を鶏肉の下味に使用したことにより、鶏肉のしっとり感や、やわらかさが増し、料理全体的にもうま味が感じられ、おいしく減塩することができたと思います。
- 塩分を減らした代わりに、こしょうを少し増やして、
風味をより感じるようにしました。
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材料名 鶏むね肉 鶏すなぎも 豚こま切れ肉 うま味調味料 厚揚げ 白菜 春菊 にんじん ねぎ ピーマン しいたけ 玉ねぎ こんにゃく にんにく サラダ油 酒 塩 こしょう TOTAL 塩分 減塩率 -
【A伝統レシピ】 【B 減塩レシピ】 【C 減塩レシピ+うま味調味料】 配合 塩分 配合 塩分 配合 塩分 50g 0.05g 50g 0.05g 50g 0.05g 50g 0.08g 50g 0.08g 50g 0.08g 50g 0.07g 50g 0.07g 50g 0.07g - - - - 0.3g 0.09g 80g 0.01g 80g 0.01g 80g 0.01g 60g - 60g - 60g - 23g 0.04g 23g 0.04g 23g 0.04g 15g 0.01g 15g 0.01g 15g 0.01g 25g - 25g - 25g - 13g - 13g - 13g - 10g - 10g - 10g - 20g - 20g - 20g - 60g 0.02g 60g 0.02g 60g 0.02g 3g - 3g - 3g - 4g - 4g - 4g - 150g - 150g - 150g - 1.5g 1.5g 0.7g 0.7g 0.7g 0.7g 1g - 1.5g - 1.5g - 1.78g 0.98g 1.07g 45% 40%
- 材料を切る。
鶏むね肉と厚揚げはひと口大に切る。すなぎもは薄切り、白菜と春菊はざく切り、にんじんは薄めの輪切り、ねぎは斜め切りにし、ピーマンは種とワタを取ってタテに6等分に切る。しいたけは切り目を入れ、玉ねぎはくし切り、こんにゃくとにんにくは薄切りにする。 - 鶏むね肉とすなぎも、豚肉にうま味調味料で下味をつける。
- 鍋をあたため、油をひき、2を入れて炒め、春菊以外の野菜、こんにゃく、厚揚げを加えて炒め、塩、こしょうで調味し、更に炒める。
- 酒を加え、野菜がしんなりするまで煮る。最後に春菊を加え、ひと煮する。
広島県東広島市西条地域で作られる日本酒を使った郷土料理で、もともとは蔵人のまかない料理として生まれました。家族や友達と共に食べる料理で、秋に西条で行われる酒まつりでもふるまわれています。アルコールが飛んでいるので子供から大人まで一緒に鍋を囲んで味わえることが魅力です。地元の日本酒をふんだんに使った、自分たちが住んでいる地域の唯一の伝統料理である美酒鍋を、全国の皆さんに知ってもらいたいです。
塩分の摂取量が多いと言われている現代で、郷土料理をこれから先も伝えていくためには、減塩は大切だと思います。
うま味調味料を一緒に使うことで、その他の調味料を使用する分量が減り、健康的な食生活が送れるだけでなく、料理のうま味や深みが引き出されると思います。うま味調味料を活用することで、味が濃いという印象があった郷土料理も、子供から大人まで幅広い年齢の人に食べてもらえ、次世代へと伝えていける利点もあると感じました。
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- 魚離れといわれる中で、魚を使った郷土料理を選んで取組み、次世代に伝えていくための新しい提案をしています。
- うま味調味料によって鮭のおいしさを引き出し、料理全体の味わいを向上させています。
- クリームチーズ、マッシュルームなどを使用し、流行のスキレット鍋に盛り付けるなど、工夫がみられ、若い世代に新たな伝統料理として受け入れられる可能性が高いと感じました。
- カフェでも出せそうな現代的なアレンジに興味をひかれました。
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- 鮭の下味の食塩や、みそだれのみそ・しょうゆを減らし、うま味調味料を加えました。
- 【 結 果 】
- みそだれにうま味調味料を加えることで、みそを半量にしても、風味を維持できました。
- 鮭の下味にうま味調味料を加えることで、臭みを低減することができました。
- 鮭の食感については、圧倒的に、うま味調味料を使ったものがしっとりと仕上がりました。
- クリームチーズのコクを引き立たせることにも、うま味調味料が効果を発揮しました。
- 上記うま味調味料の効果により、料理全体をまとめ上げ、おいしく減塩することができました。
- 最後にのせるバターを、減塩のためにクリームチーズに変えました。
- 若い世代のニーズに合うよう、オリーブオイル、にんにく、きのこを使用し、話題のスキレット鍋も取り入れ、洋風かつオシャレにアレンジしました。
- 鮭のオレンジを際立たせるため、野菜類は色味を抑え、クリームチーズの白、こしょうの黒、レモンの黄でメリハリをつけました。
- 鮭をはじめ、たまねぎ、きのこ、クリームチーズと北海道の良さがまるごと味わえるように工夫しました。
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材料名 鮭 塩 こしょう うま味調味料
(下味用)玉ねぎ マッシュルーム まいたけ エリンギ にんにく薄切り オリーブオイル みそ 酒 濃口しょうゆ うま味調味料
(みそだれ用)クリームチーズ 粗びき黒こしょう レモンくし切り TOTAL 塩分 減塩率 -
【A伝統レシピ】 【B 減塩レシピ】 【C 減塩レシピ+うま味調味料】 配合 塩分 配合 塩分 配合 塩分 80g 0.14g 80g 0.14g 80g 0.14g 0.5g 0.5g 0.5g 0.3g 0.5g 0.3g 少々 - 少々 - 少々 - - - - - 0.2g 0.06g 70g - 70g - 70g - 40g - 40g - 40g - 40g - 40g - 40g - 40g - 40g - 40g - 5g - 5g - 5g - 7g - 7g - 7g - 8g 1g 4g 0.5g 4g 0.5g 5g - 5g - 5g - 2g 0.3g 2g 0.3g 2g 0.3g - - - - 0.3g 0.09g 20g 0.13g 20g 0.13g 20g 0.13g 少々 - 少々 - 少々 - 1切れ - 1切れ - 1切れ - 2.07g 1.37g 1.52g 34% 27%
- 鮭に塩、うま味調味料、こしょうで下味をつける。
- 玉ねぎは薄切りにし、マッシュルームはタテ4等分に切り、まいたけは食べやすい大きさに手でほぐす。エリンギは長さを5cmにしてから薄切りにする。
- みそ、酒、しょうゆ、うま味調味料を混ぜ、合わせみそを作る。
- フライパンを熱し、オリーブオイルを入れ、にんにくを加え、香りをつける。
- 鮭は皮を下にして入れ、焼き色がつくまで焼き、裏に返し、周りに玉ねぎとマッシュルーム、まいたけ、エリンギを並べ、3の合わせみそをかける。
- フタをして5分ほど蒸し焼きにする。
- スキレット鍋に盛り付け、クリームチーズをのせ、黒こしょうをふり、レモンを添える。
魚離れといわれるこの時代において、古くから愛されている鮭を、郷土料理とともに次世代に伝承していきたいと思いました。鮭のちゃんちゃん焼きは、鮭のたんぱく質、野菜のビタミンや食物繊維、みそ等の調味料の電解質、といった多くの栄養を一度に摂ることができます。この料理には、その作りやすさと、普段は台所に立たないお父さんが豪快に調理し、大きな鉄板をみんなでわいわい囲んで食べる家庭的なあたたかさに魅力があります。
伝統的食材でありながら若者に敬遠されがちな魚といった食材も、生臭さをうま味調味料で軽減したり、次世代のニーズに合わせた形態をとるなど工夫することが、積極的に美味しく食べてもらえるきっかけになり得ると思われます。こうした工夫は、郷土料理を食べたくとも食塩相当量の多さが気になる人、高血圧などの生活習慣病を予防したい人、減塩を指導されている人、魚に抵抗のある人、新感覚のレシピを取り入れたい人など、老若男女を問わずあらゆる人々を対象に応用できると考えます。
手軽に取り入れられるうま味調味料を活用したレシピを提案することは、郷土料理の伝承や衰退の阻止、地域特有の食という財産を認識できる可能性を感じました。
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- 地域の食文化について深く考察されており、食文化としてのいもの子汁の重要性が伝わってきます。
- 調理方法などにより、地域の特産物である里芋の長所を引き出しています。
- だしをとらず、昔ながらの水で煮る作り方にしたことにより、料理に慣れていない世代でも手軽に作ることができると感じました。
- うま味調味料の活用により、野菜のくせを抑え、おいしく減塩することができています。
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- だしを使用せず水で煮る昔ながらの方法をとり、うま味調味料を加えて煮ることで、野菜の風味を生かし、減塩する際にもおいしさに繋がると考えました。
- うま味調味料によりごぼうのえぐみ、においを抑えることにより、里芋のおいしさを生かすことを考えました。
- 【 結 果 】
- うま味調味料を加えて煮ることで、ごぼうのえぐ味を抑え、食べやすくすることができました。
- 総合評価では、減塩しても、うま味調味料を使用することで、伝統的な郷土料理のおいしさに近づけられることが分かりました。
- 昔ながらの水で煮る方法は、料理に慣れていない人でも作りやすいと考えました。
- ぬめりが汁に出ることによって、里芋本来の持ち味が損なわれないよう、加熱し始めたらすぐにしょうゆで調味する方法で調理しました。
- いもの子汁は、みそと醤油の2つの調味がありますが、若い世代の好みを考慮し醤油で調味しました。
- いもの子汁の具は、シンプルなものから多くの種類を使う場合まで幅広く、今回は若い人から高齢者までどの年代の人の健康にも配慮した一品とするため、ごぼうやにんじんなども加えました。
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材料名 里芋 水 うま味調味料 濃口しょうゆ ごぼう にんじん まいたけ こんにゃく 鶏肉 木綿豆腐 ねぎ 塩 TOTAL 塩分 減塩率 -
【A伝統レシピ】 【B 減塩レシピ】 【C 減塩レシピ+うま味調味料】 配合 塩分 配合 塩分 配合 塩分 60g - 60g - 60g - 150g - 150g - 150g - - - - - 0.3g 0.09g 18g 2.2g 11.5g 1.4g 11.5g 1.4g 15g 0.01g 15g 0.01g 15g 0.01g 20g 0.02g 20g 0.02g 20g 0.02g 20g - 20g - 20g - 30g 0.01g 30g 0.01g 30g 0.01g 40g 0.04g 40g 0.04g 40g 0.04g 45g 0.07g 45g 0.07g 45g 0.07g 22.5g - 22.5g - 22.5g - 0.2g 0.2g 0.2g 0.2g 0.2g 0.2g 2.55g 1.75g 1.84g 31% 28%
- 里芋はひと口大に切る。ごぼう、にんじんはささがきにし、水にさらしてあくを抜く。まいたけは食べやすい大きさに手でほぐす。こんにゃくは5cm長さの太いせん切りにする(突きこんにゃく、糸こんにゃくでもよい)。鶏肉は2cm角に切る。豆腐は1.5cmのさいの目に切り、ねぎは斜め薄切りにする。
- 里芋を水に入れて火にかけ、うま味調味料を加え、ぬめりが出ないうちにしょうゆを加え、弱火で煮る。
- 里芋が半煮えの状態になったら、ごぼう、にんじん、まいたけ、こんにゃく、鶏肉を加える。
- 里芋がやわらかくなったら、豆腐、ねぎの順に入れて、塩で味を調える。
いもの子汁は、秋が来たことを告げ、食べ終わる頃には冬が近いことを知らせる「里芋」という地元の食材を、山のきのことあわせて作る郷土料理です。北国の厳しい冬を前に身体を温め、人との暖かい交流の場を作り出し、寒い冬に向かう気持ちをほっと和ませ、心を豊かにしてくれる食べものです。
おいしい地元の里芋とともに、岩手の「いもの子汁」を次世代に伝えていきたいと思います。そして、岩手以外の地でもその魅力を伝えられたらうれしいです。
料理減塩研究チームの皆さん
昭和初期における岩手県三陸沿岸の食生活に関する記録に、玉味噌に水と昆布を加え、加熱して布で漉したものや、それを煮詰めたものを調味に用いていたとの記述があります。ひと手間かけてうま味を抽出し、料理(食材)をよりおいしくしようと工夫した先人の知恵がうかがえます。昆布だしをきかせた工夫は、うま味調味料がまだ一般に普及していなかった時代の人々の、確かな舌がつくり出した素晴らしい知恵ではないかと、今回の取組みを通して考えました。
うま味調味料のうま味も日本料理に合ううま味であり、減塩のために醤油のうま味が減った場合などに、それを補い料理のおいしさを維持できる可能性があると感じました。
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- 四方を山に囲まれた盆地という地理的条件下で生まれた、海産物の乾物を使用した郷土料理としての、成り立ちを伝えています。
- 比較的薄味の料理の、難易度の高い減塩に挑戦しています。
- 減塩の物足りなさを補うために、うま味調味料を活用する着眼点が良いと思います。
- 応募用紙のメッセージに郷土愛を感じました。
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- うま味調味料は、最後に味を整えるときに使用しました。
- 【 結 果 】
- うま味調味料を加えることにより、醤油の風味をまろやかにする効果もあり、減塩による物足りなさをある程度補えることが分かりました。
- うま味調味料を加えることによって里芋の食感が柔らかくなりました。芋などのでんぷん質の野菜を調味する際には、うま味調味料を使用することにより、より柔らかいテクスチャーを感じさせる可能性が考えらえます。
- こづゆはもともと薄味の汁物であるため、風味のある醤油は減らさず、食塩を抜くことで、減塩しました。
- うま味調味料を使用することで、食感が変わると思われる里芋を、少し大きめにカットしました。
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材料名 *干しほたて貝柱 *きくらげ *干ししいたけ 里芋 にんじん 糸こんにゃく 水と*の戻し汁を
合せたものうま味調味料 濃口しょうゆ 酒 塩 豆麩 TOTAL 塩分 減塩率 -
【A伝統レシピ】 【B 減塩レシピ】 【C 減塩レシピ+うま味調味料】 配合 塩分 配合 塩分 配合 塩分 3g 0.2g 3g 0.2g 3g 0.2g 1.3g - 1.3g - 1.3g - 1.5g - 1.5g - 1.5g - 25g - 25g - 25g - 10g 0.01g 10g 0.01g 10g 0.01g 15g - 15g - 15g - 200g - 200g - 200g - - - - - 0.13g 0.04g 6g 0.9g 6g 0.9g 6g 0.9g 2g - 2g - 2g - 0.5g 0.5g - - - - 5g - 5g - 5g - 1.61g 1.11g 1.15g 31% 29%
- 干しほたて貝柱、きくらげ、干ししいたけは水で戻す。戻し汁は煮込み用にとっておく。
- 里芋は厚さ5mmのいちょう切りにし、塩ゆでにする。にんじんは厚さ2mmのいちょう切りにし、ゆでる。糸こんにゃくは食べやすい長さに切る。戻したほたて貝柱はほぐし、きくらげはひと口大に切り、干ししいたけは薄切りにする。
- 1の戻し汁に水を加え、2の具材を加えて煮る。具に火が通ったら、うま味調味料、しょうゆ、酒で味を調える。
- 水で戻した豆麩を加え、ひと煮立ちさせる。
干し貝柱を利用するこづゆは、海から遠く山に囲まれた会津地方において、陸路が発達していなかった時代では海産物を食べることが出来る貴重な調理品でした。このように先人たちの知恵が活かされたこづゆは、歴史ある会津の土地に伝え継がれ、家族や親族で集い食されてきました。核家族化が進む現代において、こづゆは人々の集うきっかけとなる料理であり、後世にも伝えていきたいと強く思っています。
和食がユネスコの無形文化遺産に登録されましたが、その和食の一つである郷土料理を後世に伝えていくことが必要であると思います。郷土料理はその土地に合った形で存在していますが、それを受け継いでいく為にも、時代や社会に合った形に見た目・味付けをアレンジすることにより、多くの人に受け入れられる調理法を提案することが重要になってくると思います。
その一つの手法として強いうま味を付与でき、手軽に塩分を減らすことが可能となる「うま味調味料」を郷土料理に利用することには意義があるように感じました。
12月3日、味の素グループうま味体験館(川崎)に於いて、第一回日本うま味調味料協会主催減塩郷土料理コンテストの授賞式が行われました。協会のオリジナルキャラクターウマミくんも一緒にお祝いしました。
- 日本栄養士会名誉会長
中村丁次先生 - 郷土料理は、その地域の自然と文化に育まれながら、長い年月を通して作り上げられた郷土の誇りです。郷土料理は、地域の人々に愛され続けてきたことはもちろんの事、人々の命と健康を支えてきたのです。皆さんが、このような郷土料理を発掘し、うま味を活用し、より健康的で、よりおいしいものに仕上げられた事は、大変意義深いことです。このような郷土料理を普及させるために、コンテストが年々発展していく事を願っています。
- 鎌倉女子大学 家政学部管理栄養学科
教授 中谷弥栄子先生 - 郷土料理の枠を超え全国で食べられているものから、限られた地域で大切に食べ続けられているものまで様々な料理がありました。応募作品からは郷土の食への愛情が感じられました。郷土料理の伝承は、時代のニーズに即応することが必要となります。その一つのあり方が今回のテーマのうま味調味料を上手に利用し素材の味を生かした減塩であると考えます。新しい時代に向けての郷土料理のあり方を考える機会となったコンテストでした。
- 長野県短期大学 生活科学科健康栄養専攻
教授 中澤弥子先生 - 審査に際し、まず、大変うれしく思ったことは、全ての応募書類から、郷土料理への愛情と地域食材を大切にする気持ちを強く感じたことでした。食材や調味料の選択、切り方や調理法、うま味調味料の用い方等を工夫して味や食感を改善し、減塩でよりおいしい郷土料理が創造されていました。本コンテストを通して、創意工夫や新しい発想から創造されたヘルシーな郷土料理が、地域の人々から愛され、普及することを期待します。
- (株)NHK出版「きょうの料理ビギナーズ」
佐野朋弘編集長 - 応募頂いた料理はすべて、郷土料理の魅力と未来へ向けての伝承を意識したうえでの工夫が成されており、素晴らしいものでした。食材の生かし方、料理の色彩、盛り付け、テクスチャーに至るまで、バランスよく考えられていたと思います。また、郷土料理はその料理がつくられた環境、そこに住む人の生活が反映されてでき上がった文化ですが、その文化背景を十分くみ取ったうえで、未来に繋がる減塩レシピを提案していたと感じました。
- 女子栄養大学出版部「栄養と料理」
監物南美編集長 - 昔ながらの郷土料理も、少しずつ形を変えながら今日まで伝わってきました。よいところを残して次世代の健康を担えるように伝えていくのは私たちの使命だと思っています。そのような中で、今回の三平汁も美酒鍋も他の作品も、素材にうま味調味料をからめたり食感でアクセントをつけたりする減塩の工夫があり、今の時代に合ったおいしさが伝わってきました。世代を超え、地域を越えて全国に広まっていくのではないかと期待します。
- (株)オレンジページ「オレンジページ」
鈴木善行編集長 - 「郷土料理」がその土地で長く受け継がれていくためには、伝統を大切にしつつも、レシピが再現しやすいこと、そして新しい世代にも受け入れられる味であることも重要だと、改めて認識しました。今回、受賞された5つのレシピにはそれらの工夫があり、また今の時代に合わせて、うま味調味料によってしっかりと減塩が実現できていて、郷土料理の新たな可能性を感じました。それぞれが新しい世代にも「愛される」メニューだと思います。
三平汁は開拓の地であった北海道の厳しい環境を生き抜くために、人々の知恵によって生み出された郷土料理です。北海道でも季節や地域によって使用する食材が変わり、栄養バランスに優れた三平汁は、全国でもその地域に合った食材の組合せで味わうことができます。三平汁を食し、厳しい環境を生き抜いた先人達に思いをはせ、現代を生きていくためのエネルギーにしてもらいたいと思います。
郷土料理に用いる食材は、保存性を高めるために食塩が多く含まれており、そのほとんどは、減塩が注目される現代には合わないことが考えられます。しかし、うま味調味料を使うことで、うま味が増強されることにより、食塩量を減らしても、物足りなさを感じさせずに食味を向上させることが出来ます。
また、伝統的な郷土料理は、調理法などが現代に合っていない為に、家庭で食べることが少なくなってきているようです。私たちもうま味調味料を用いることによって、現代風のレシピにアレンジすることができたので、多くの郷土料理がうま味調味料の活用によって、現代に適用できる可能性が考えられます。
今回の取り組みで理解できたことは、減塩しただけでは美味しく食べることができないという点です。私たちは、レシピに北海道産真昆布の天然だしを使用しましたが、もともと塩辛い味付けの三平汁では、天然昆布だしのうま味だけでは不十分だと感じました。また、天然だしは高価であり、家庭や給食で十分な量を使うのは難しいのが現状です。よって、うま味調味料の活用が、今後郷土料理を伝承していくために必要だと思います。