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- 蒜山おこわ(岡山)
テーマ
郷土料理、減塩
2022年03月24日 UP
食塩相当量(1人分)
1.7g 減塩率65%(対伝統レシピ)
うま味調味料ポイント!
• 鶏肉の下味にうま味調味料を使用し減塩に繋げた。
• 野菜の下茹でにうま味調味料を使用しえぐみをやわらげた。
• 具材を全て炒めることでうま味調味料、その他の調味料の味の浸透をよくした。
• 栗をうま味調味料を入れた水で下茹でし、栗の甘味を引き出した。
• 干ししいたけなど元々うま味成分を持っている食材の下味としてうま味調味料を使用することで、よりうま味を感じられるようにした。
◉第6回「うま味調味料活用! 郷土料理コンテスト」2021 準優賞
チーム:みまっぱ食チーム
所属 :美作大学 生活科学部 食物学科
材料2人分
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もち米
220g
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強化精麦
40g
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鶏肉
40g
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うま味調味料(A)
2ふり
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ごぼう
40g
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ふき
40g
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にんじん
40g
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干ししいたけ
7g
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うま味調味料(B)
2ふり
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油揚げ
40g
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油
小さじ1
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栗
140g
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さやいんげん
20g
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うま味調味料(C)
4ふり
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ごま油
小さじ1/2
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白髪ねぎ
4g
〈具の調味〉
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砂糖
小さじ1・1/3
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みりん
小さじ2
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しょうゆ
小さじ1
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塩
小さじ1/3
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水
大さじ1
◉工夫ポイント
• 仕上げにごま油を使用することで薄味でも美味しく食べることが出来るように工夫した。
• 素材の味が相乗効果を生み出すように具材を一度全部炒めることでうま味が引き立つよう工夫した。
• 白ねぎを盛付けた上に乗せることで、シャキシャキとした食感が生まれ食欲がわくよう工夫した。
• 本来は作業工程上蒸し器を使用するところ家庭にある炊飯器に変更し誰でも気軽に作れるよう工夫した。
※うま味調味料は、低核酸系うま味調味料を使用。
作り方
干ししいたけは水に4~5時間つけて戻す。戻し汁は捨てずに取っておく。
鶏肉を1cm角に切り、うま味調味料(A)を振りかけておく。
ごぼうはささがき、ふきはゆでてあくを取り小口切りにする。栗は渋皮までむいておく。
干ししいたけは薄切り、にんじんは細かい拍子切りにする。
油揚げは拍子切りにする。
水100mlにうま味調味料(B)を入れ、③、④を下ゆでしておく
鍋に油を熱し、②、⑤、⑥(栗以外)の食材を炒めて、砂糖、味醂、しょうゆ、塩、水を加え、さらに炒める。
もち米に強化精麦を入れ、⑦の煮汁・⑥のゆで汁・干ししいたけの戻し汁を合せて、米に対して水分が約1.2倍(300ml)になるように炊飯器に入れ、栗・⑦・うま味調味料(C)を入れて炊く。(※もち米の事前浸漬不要)
さやいんげんは沸騰した湯で2分ゆでて小口に切り、ねぎは千切りにする。
炊き上がったおこわに、さやいんげん、ごま油を加えて混ぜ、器に盛り、白髪ねぎを乗せる。
【伝統レシピの調理手順】
※手順⑥は行わない。
※手順②、⑧では、うま味調味料を使用しない。
※手順⑧では、炊飯器ではなく、蒸し器を使用する。
岡山の郷土料理「蒜山おこわ」の特徴 (応募レポートより)
●地域
岡山県 真庭市北部 蒜山地方
●季節
秋~冬
●食す機会
蒜山地元では田植えが終了したことを田の神に報告して共に祝う行事の「シロミテ」や祭り、祝い事には欠かせない一品です。
蒜山おこわは町興しにも一役買っており、蒜山周辺の飲食店で提供されている他、イベントの際にも配られ、賑わいをみせています。
●由来
蒜山地方は、昔から大山信仰が厚く、西北の地に空高くそびえるこの霊峰に、崇敬の念をささげてきました。このため大山参りをする機会も多く、そのお土産には祭礼の市でもとめた大山おこわが持ち帰られました。蒜山おこわは、この大山おこわの系譜をひくおこわだといわれています。
先輩にあたる大山おこわの由来には、昔、大山近くのある寺に、あわて者の女房がいて、赤飯を炊くとき小豆の代わりにお寿司の具を間違えて入れてしまい、そこに小豆も一緒に入れて蒸すと意外とおいしい五目入りのおこわが出来上がったという説もあります。
●食材
おこわというともち米に小豆を入れた赤飯、栗を入れた栗おこわが有名ですが、この蒜山おこわは、もち米に鶏肉、油揚げ、しいたけ、ごぼう、にんじん、小豆、栗、銀杏など五目ずしのように色々な具材が入るのが特色です。さらに、蒜山周辺で採れる四季折々の山菜が加えられた豪華なおこわで季節感にあふれた郷土料理として独特の味を作り出しています。醤油味の風味に素材のうま味が上品に調和し、食欲をそそります。旬の食材を使用することが出来るので安価で栄養価も高く、おいしいといったメリットがあります。
●参考サイト
真庭観光WEB