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- 奈良和え(奈良)
テーマ
郷土料理、減塩
2022年03月24日 UP
食塩相当量(1人分)
0.8g 減塩率46%(対伝統レシピ)
うま味調味料ポイント!
• 鶏肉にうま味調味料で下味をつけることで、臭みを抑えてうま味を一層引き立たせた。
• 調味時にうま味調味料を加えることでにんじんの甘味が強まった。
• 調味時にうま味調味料を加えることで、角張っていた一つ一つの具材の味が調和した。
• 干ししいたけの戻し汁だけでは物足りなかったが、うま味調味料によってうま味の相乗効果が発揮され、まろやかになった。
• こんにゃくはアク抜きのために塩もみするのが一般的だが、塩の一部をうま味調味料に置き換えることで、減塩しつつ、臭みを和らげ、うま味が感じられるようになった。
• 手作りの奈良漬けは市販の物よりもあっさりしており、うま味調味料を使用したことでまろやかな風味に仕上がった。そのため独特な風味のイメージを持っている方や、奈良漬けを知らない方でもチャレンジしやすいレシピになったと思う。
◉第6回「うま味調味料活用! 郷土料理コンテスト」2021 伝承賞
チーム:畿央大学ヘルスチーム菜良 チームD
所属 :畿央大学 健康科学部 健康栄養学科
材料4人分
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ぜんまい(水煮)
100g
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かんぴょう
10g
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干ししいたけ
16g
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にんじん
40g
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うすあげ
20g
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こんにゃく
50g
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塩
1g
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低核酸系うま味調味料(A)
2ふり
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鶏肉
80g
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高核酸系うま味調味料(B)
2ふり
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砂糖
大さじ2
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みりん
小さじ2/3
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サラダ油
小さじ1
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干ししいたけのもどし汁
80g
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薄口しょうゆ
小さじ1・1/3
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高核酸系うま味調味料(C)
2ふり
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奈良漬け(市販品)
-
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減塩手作り奈良漬け
40g
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大和まな
20g
〈減塩手作り奈良漬けの材料(作りやすい分量)〉
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きゅうり
100g(1本)
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塩
10g
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酒粕
180g
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砂糖
60g
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みりん
小さじ5
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低核酸系うま味調味料
10ふり
◉工夫ポイント
• 私たちの中にあった「漬物は漬物屋で作られるもの」「漬物だから塩分が多くて仕方ない」という意識を覆し、自分たちで作ってみることで最大限まで減塩に挑戦することができた。
• 「漬物は簡単に作ることができる」ということを伝えるため、密封ビニル袋等の身近なものを用いて実践した。
• 「煮物は茶色くて地味」という印象を変えるため、大和まなで彩りを加え、写真に撮っても美しい見た目を楽しめるようにした。
作り方
干しシイタケは水に4~5時間漬けてもどす
こんにゃくは短冊切りにして、塩と低核酸系うま味調味料(A)で揉み、1分ほど下茹でする。
かんぴょう、干ししいたけを水でもどし、かんぴょうは3㎝の長さ、しいたけは細切りにする。しいたけの戻し汁はとっておく。
鶏肉は一口大に切り、高核酸系うま味調味料(B)を振りかけて揉みこんでおく。
奈良漬けは酒粕をぬぐい取り、食べやすい大きさに切る。
にんじんは短冊切りにする。ゼンマイは水をきり、食べやすい長さに切る。
うすあげは濡らしたキッチンペーパーで包み、電子レンジで500wで30秒に設定して油抜きし、短冊切りにする。
大和まな(今回使用するのは葉のやわらかい部分)も3㎝角ほどの食べやすい大きさに切る。
鍋にサラダ油を熱し、奈良漬と大和まな以外の材料を中火で軽く炒める。
鍋に、しいたけの戻し汁と、砂糖、みりん、薄口しょうゆなどの調味料、高核酸系うま味調味料(C)を加え、煮含める。
煮汁がなくなってきたら味を調え、手作り奈良漬と、大和まなを入れて、全体に馴染むまで和える。
【減塩手作り奈良漬の作り方】
※ビニル袋はチャック付きの密閉できるものを使用。
①きゅうりと塩をビニル袋に入れて混ぜ、7~10日間、重石をして芯をくたっとさせる。
②水分が出たきゅうりを半日程、陰干しする。
③調味料と酒粕を混ぜ合わせる。
④干したきゅうりと③の半量をビニル袋に入れ、1週間置く。残りの③の半量は別のビニル袋に入れ保管しておく。
⑤きゅうりを取り出し、④で保管して置いた方へ漬け替え、さらに1週間置き、やんわりと風味のついたあっさり奈良漬になっていれば完成。【伝統レシピの調理手順】
※手順⑦では電子レンジは使用せずに熱湯をかけて油抜きを行う(減塩レシピでは電子レンジを用いることで時短を図った)。
※手順②④⑨ではうま味調味料を使用しない。
※手順⑤では伝統的な市販の奈良漬けを使用する。
奈良の郷土料理「奈良和え」の特徴 (応募レポートより)
●地域
奈良県
●季節
通年
●食す機会
家族団らんの食卓において、親から子へ受け継がれた各家庭の味を楽しむような、親しみやすい家庭料理である。給食の人気おかずとして提供している学校もある。
●由来
「奈良和え」とは、奈良県の特産品である「奈良漬」を使用した和え物である。
奈良県は清酒発祥の地と言われ、清酒造りが盛んであった。ゆえに美味しい酒粕が豊富に存在し、「粕漬け」の製法が発達していたが、江戸時代までは、一般庶民の口には入らない贅沢なものとされていた。
豊臣秀吉や徳川家康に「奈良漬」が献上され好評を得たと伝えられているが、これらの「奈良漬」は、寺院で酒と共に作られたと考えられており、江戸時代に、奈良の漢方医の糸屋宗仙が白瓜を酒粕に漬けて町家に売り出したのが、一般庶民の口に入った最初と言われてる。
その後、奈良を訪れる旅人などにより「奈良漬」の名が全国に知られるようになり、今では粕漬けの代名詞として使われるようになった。
一般的に広まった奈良漬は、急な仏事のもてなし料理として、保存しておいた乾物や、手近なにんじん、こんにゃく、うすあげ等に下味をつけたものと和えて提供されるようになった。これが「奈良和え」である。
●食材
奈良漬とは「瓜類の野菜を塩漬けにし、新しい酒粕に漬け替えながら作る漬物」である。清酒造りが盛んな奈良県で広まった。漬物屋や各家庭によって味付けに差があるものの、塩味や砂糖の甘み、アルコールの風味などが感じられ、奈良県以外の出身で奈良漬を食べ慣れていない人にとっては独特の風味が感じられることもある。
●参考資料
・農林水産省 ホームぺージ うちの郷土料理
・奈良県の郷土料理集~元気に育て やまとっ子~ p3 ならあえ
・奈良県五条市 ホームページ