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郷土料理、減塩

2022年03月29日 UP

食塩相当量(1人分)

1.3g 減塩率48%(対伝統レシピ)

うま味調味料ポイント!

• こんにゃくの下処理で、通常塩を使うところをうま味調味料に変え、少ない塩分でこんにゃくの臭みをとり、味が染み込みやすくなるようにした。

• 牛肉(イノシン酸)とうま味調味料(グルタミン酸)を予め合わせることでうま味の相乗効果を利用し、素材の美味しさを引き出した。

• 醤油の量を半分にし、煮込みの最後の仕上げにうま味調味料を加え味を調えた。

• 脂質の少ない部位や輸入牛を使う場合でも柔らかく食べれるように、肉の下処理にうま味調味料をもみ込んで調理をすることで、柔らかく食べられるようにした。

◉第6回「うま味調味料活用! 郷土料理コンテスト」2021 優賞

チーム:ぐるもん
所属 :管理栄養士

審査員コメント・受賞チームの味覚評価結果はコチラ

材料2人分

  • 里芋(冷凍食品)

    250g

  • 板こんにゃく

    100g

  • 牛バラ肉

    80g

  • 長ねぎ

    50g

  • ささがきごぼう

    30g

  • 舞茸

    40g

  • 大根

    60g

  • しょうゆ

    大さじ1

  • 砂糖

    小さじ1・2/3

  • 日本酒

    大さじ1・1/2

  • 2カップ

  • 高核酸系うま味調味料(A)

    2ふり

  • 高核酸系うま味調味料(B)

    1ふり

  • 高核酸系うま味調味料(C)

    1ふり

作り方

  1. 牛肉は4㎝ぐらいに切り、ねぎは大きめの斜め切りにする。大根は皮をむいて7~8 mm 厚さのいちょう切りにする。

  2. ボウルに牛肉、舞茸を手で裂いて入れ、高核酸系うま味調味料(A)を加え、揉み込み、30分以上置いておく。

  3. 板こんにゃくは手で適当にちぎり、高核酸系うま味調味料(B)を加え、揉みこみ、5分程度置いておく。

  4. ③を沸騰した湯で2~3分茹で、ザルに空けて水気をきっておく。

  5. 鍋に分量の水と里芋、こんにゃく、大根を入れて強火にかけ、沸騰したら弱火にして、里芋に箸がスッと通るまで約10分煮る。

  6. 牛肉と舞茸、しょうゆ大さじ2/3、砂糖、酒、ささがきごぼうを加え、アクを取りながら5~6分煮る。

  7. ねぎを加えてくたくたになるまで3~4分煮込む。

  8. 最後にしょうゆ大さじ1/3と、高核酸系うま味調味料(C)を加えてさっと煮込んだら完成。

     

    【伝統レシピの調理手順】
    ※伝統レシピでは土芋を使う。
    ※②の工程は伝統レシピではなしとする。

山形の郷土料理「芋煮」の特徴 (応募レポートより)

●地域
山形県

●季節
秋~冬(里芋の収穫期)

●食す機会
「芋煮会」といって河原に鍋や材料を持ち込み、家族や友人などと一緒に作ったり、運動会や地域行事の後などに野外で作ったりするほか、各家庭でも作って食べられている。山形県では「芋煮会」は新年会や忘年会と並ぶ年間行事の一つであり、「芋煮」は県民の団らんに欠かせない郷土料理である。この時期になるとスーパーマーケットやコンビニエンスストアでも「芋煮」に使う食材が販売されており、芋煮会用の鍋や薪やゴザがセットになったレンタルも当たり前となっている。

●由来
「芋煮」の発祥は古く、1600年代半ばともいわれている。当時、最上川舟運の終点だったといわれる中山町長崎付近は、上方から酒田経由で運ばれてきた荷物の引き取りが行われる場所だった。しかし、当時は舟が到着したことを知らせる通信手段がなかったため、舟の船頭たちは荷受人が現れるまで何日も待たされることがあり、退屈をしのぐために河原で鍋を囲んで宴を開いていたという。船着場の近くに里芋の名産地・小塩集落があったため、手に入れた里芋と積み荷の棒鱈などを鍋で煮て食べていたそう。それが現在の「芋煮」のルーツとされる。牛肉を使うようになったのは、昭和の初めごろからといわれる。

●食材
里芋、牛肉、こんにゃく、葱、キノコ類、ささがきごぼう等
地域や家庭によって味付けや具材の種類に違いがあるのも「芋煮」の面白いところ。大きく違うのは日本海側の庄内地域で、具は牛肉の代わりに豚肉を用い、その他具材は厚揚げ、こんにゃく、葱などを用いる。味付けは豚肉に合うように味噌仕立てというのが定番。そのほかの内陸部は牛肉を使った醤油味の「芋煮」だが、最上地域では、豊富にとれる山菜やキノコを入れたり、置賜地域では大きめに切った木綿豆腐を入れ、隠し味に味噌を使うこともある。

●参考資料
・芋煮 山形県 うちの郷土料理 農林水産省