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郷土料理、減塩

2020年06月22日 UP

食塩相当量(1人分)

1.9g 減塩率 34%(対伝統レシピ)

うま味調味料ポイント!

・うま味調味料の使い所!

鮭とばを水洗いする際に失われるうま味を、うま味調味料で補います。

 

◉第3回「うま味調味料活用 郷土料理コンテスト」2018 郷土愛賞

チーム:酪農大給食ゼミナール
所属 :酪農学園大学 農食環境学群 食と健康学類 管理栄養士コース 給食栄養管理研究室
審査員コメント・受賞チームの味覚評価結果はコチラ

長期保存可能な鮭とばを材料に用いた災害時に食べることを考えた減塩石狩鍋レシピです。鮭とばの下ごしらえにうま味調味料を活用。 災害時の食と、共食の大切さを考えたレシピです。

材料4人分

  • 鮭とば

    56g

  • うま味調味料

    0.8g(8振り)

  • じゃがいも

    120g

  • キャベツ

    240g

  • 大根

    120g

  • にんじん

    80g

  • こんにゃく

    80g

  • 木綿豆腐

    160g

  • 長ねぎ

    28g

  • 干ししいたけ

    12g

  • 昆布だし

    2カップ

  • 干ししいたけの戻し汁

    2カップ

  • 20cc

  • 淡色辛みそ

    40g

作り方

  1. 干ししいたけは、ぬるま湯に1時間ほど浸して戻す。

  2. 鮭とばは、表面についている油分などを取り除くために水洗いし、クッキングペーパーで表面の水をふいてから、うま味調味料をふり、しばらくなじませておく。

  3. じゃがいもとキャベツは乱切り、大根と人参はいちょう切り、こんにゃくは薄切り、ねぎは斜め切りにし、豆腐は水気を切り一口大に切る。戻した干ししいたけは、薄切りにする。

  4. 鍋に昆布だしと干ししいたけの戻し汁を入れ、鮭とばと酒、人参、大根を加えて火にかけ、煮る。

  5. 煮立ったら、ネギ以外の残りの具材を、火の通りにくいものから順に加えて煮る。

  6. 火が通ったら、味噌を溶かし入れ、ネギを加える。

「北海道の郷土料理 石狩鍋の特徴」
(受賞者の応募レポートより)

石狩鍋は、石狩川に鮭が遡上する際にその河口付近の漁師たちの間で食されてきた料理であり、漁の合間に新鮮な鮭をぶつ切りにして一匹まるごと余すところなく鍋で味わったと伝えられている。その起源は、北海道の先住民であるアイヌ民族の料理で獣肉や魚肉、山菜などを煮込んだ汁物「オハウ」で、彼らの伝統料理である「あきあじ鍋(秋サケ鍋)」にあると考えられている。石狩鍋の呼称は、1880年創業の金大亭がメニューとして出したのが始まりとされており、同店は現在も営業を続けている。また、北海道の料理に関する書誌情報を検討した文献によると、北海道では汁物を含む煮物調理の出現率が高く、その中でも石狩鍋は代表的な家庭料理であることが示されている。そのほか2007年に農林水産省の「農山漁村の郷土料理百選」に選定されている。

 

家族で寒い時期に食卓を囲みながら食べる料理。

 

アイヌ民族において鮭はカムイチェプ(神の魚)と言われ、貴重な自然の恵みとして大切にされてきた。鮭は食料としてだけでなく、皮などを履物の材料として活用されるなど、余すことなく使われていた。石狩鍋も鮭をまるごと一匹無駄なく使用することが特徴である。だしは昆布がベースで、鮭の身だけでなく、アラや白子も鍋に入れてそのうま味を利用する。じゃがいもや長ネギ、キャベツ、大根、ニンジン、しいたけなど秋野菜をふんだんに使用する。