最新のコンテスト【企画概要】ページは下記よりご覧ください。
笹ずしの魅力は、笹の葉の彩り・香りの良さと具材を嗜好等にあわせて自由に工夫できる点です。まず、笹ずしは、笹の葉の緑色、錦糸卵の黄色、紅しょうがの赤色の3色が含まれている彩り豊かな料理に仕上がるため、若い世代の方もお祝い事等に一度は作ってみたいと思う魅力があるのではないかと考えます。また、笹の葉の香りの良さにより減塩しても満足感を得ることができます。笹ずしは、子どもと一緒に調理をする等簡単に作る場合は、錦糸卵ではなく炒り卵に変更する、ビーガンやベジタリアンの方に食べてもらうためには卵を使わない等、少し工夫するだけであらゆる方においしく味わっていただける料理になります。
すし飯は、炊飯する際にうま味調味料を加える方法とすし酢にうま味調味料を加える方法の2つを検討し、より効果が感じられた後者を採用しました。関西地方では『寿司用のめしを炊くときに昆布を加えて炊く』という記述が文献にあったため、昆布の代わりにうま味調味料を活用することで簡易的に同様の効果を得ることができたのではないかと考えます。私たちの提案レシピでは、すし飯で約50%の減塩に成功しており、笹ずし以外のすし飯への応用も可能と考えています。その他、本コンテストに向けてレシピを検討する中で、すし飯の老化を防止するためにうるち米ともち米を混ぜて炊く、笹の葉の防腐効果を利用するという先人の知恵を発見しました。 本コンテストを通して、地元の自然の恵みを利用したおいしい笹ずしを国内はもとより、海外の方にも伝え、より身近な郷土料理だと感じていただきたいと考えています。
- すし飯は、炊飯する際にうま味調味料を加える方法と、すし酢にうま味調味料を加える方法を検討し、より効果が感じられた「すし酢に添加する方法」を採用した。
- うま味調味料を加えることで、各食材の甘味等、持ち味が引き出され塩味がまろやかになったことで、甘味・塩味・うま味のバランスが向上し、おいしさを損なわずに減塩することができた。
- 関西地方では『寿司用の飯を炊くときに昆布を加えて炊く』という手法があり、昆布の代わりにうま味調味料を活用することで簡易的に同様の効果を得るよう工夫した。
- しいたけは、加える醤油の量を伝統的なレシピの2/3、1/2、1/3量で調理した。その結果、2/3量では味が濃く感じられ、他の食材よりも塩味が際立ってしまったが、1/3量ではしいたけの甘味が強くなり、塩味やうま味とのバランスが悪くなってしまった。そのため、醤油の量は伝統的なレシピの1/2量とすることにした。
- ぜんまいは最初にごま油で炒め、仕上げに白ごまもふりかけることで、コクが出るようにした。
- 錦糸卵の代わりに炒り卵にしても彩り良く、より簡単に笹ずしを楽しむことができる。
A 伝統レシピ (1人分) |
B 減塩レシピ (1人分) |
C <うま味調味料活用> 減塩レシピ (1人分) |
C <うま味調味料活用> 減塩レシピ 作りやすい分量 (4人分) |
||||
材料名 | 配合 | 塩分 | 配合 | 塩分 | 配合 | 塩分 | 配合 |
うるち米 | 118g | - | 118g | - | 118g | - | 472g |
もち米 | 12g | - | 12g | - | 12g | - | 48g |
水 | 155g | - | 155g | - | 155g | - | 620g |
米酢 | 16g | - | 16g | - | 16g | - | 64g |
砂糖 | 5g | - | 5g | - | 5g | - | 20g |
塩 | 2.75g | 2.75g | 1.4g | 1.4g | 1.4g | 1.4g | 5.6g(小さじ1弱) |
うま味調味料(低核酸系) | - | - | - | - | 0.4g | 0.12g | 1.6g(16ふり) |
干ししいたけを戻したもの | 30g | - | 30g | - | 30g | - | 120g |
しいたけの戻し汁 | 200g | - | 200g | - | 200g | - | 300g |
砂糖 | 4g | - | 4g | - | 4g | - | 16g |
濃口醤油 | 4.8g | 0.7g | 2.4g | 0.3g | 2.4g | 0.3g | 9.6g |
うま味調味料(低核酸系) | - | - | - | - | 0.14g | 0.04g | 0.56g(5〜6ふり) |
ぜんまいの水煮 | 25g | - | 25g | - | 25g | - | 100g |
ごま油 | - | - | 1g | - | 1g | - | 4g(小さじ1) |
水 | 適量 | - | 適量 | - | 適量 | - | 適量 |
濃口醤油 | 2.5g | 0.4g | 0.75g | 0.1g | 0.75g | 0.1g | 3g(小さじ1/2) |
砂糖 | 2.25g | - | 2.25g | - | 2.25g | - | 9g(大さじ1) |
うま味調味料(高核酸系) | - | - | - | - | 0.05g | 0.015g | 0.2g(2ふり) |
白ごま | - | - | 0.25g | - | 0.25g | - | 1g |
卵 | 15g | 0.1g | 15g | 0.1g | 15g | 0.1g | 60g(1個) |
砂糖 | 1.5g | - | 1.5g | - | 1.5g | - | 6g |
塩 | 0.3g | 0.3g | 0.15g | 0.15g | 0.15g | 0.15g | 0.6g |
うま味調味料(低核酸系) | - | - | - | - | 0.04g | 0.012g | 0.16g(1〜2ふり) |
くるみ | 2g | - | 2g | - | 2g | - | 8g |
紅しょうが | 2g | 0.1g | 2g | 0.1g | 2g | 0.1g | 8g |
TOTAL塩分 | - | 4.35g | - | 2.15g | - | 2.337g | |
減塩率 | - | - | - | 51% | - | 46% |
※上記の表は左へスワイプしてご覧ください。
-
米ともち米を混ぜ、洗って分量の水に1時間浸けておき、炊く。
酢、砂糖、塩、うま味調味料(低核酸系)を混ぜて、合わせ酢を作る。
炊きあがったご飯をボウルに移し、合わせ酢をふりかけ切るようにして混ぜる。 - 干ししいたけは水で戻し軸をとる。鍋にしいたけが浸るくらいの量の戻し汁を入れて煮る。戻し汁が半量になったら砂糖を加え、煮汁が少なくなったら醤油、うま味調味料(低核酸系)を加えて煮汁がなくなるまで煮る。
-
ぜんまいの水煮は下茹でしてから2㎝幅に切り、水気を切ってごま油で炒める。
水、醤油、砂糖、うま味調味料(高核酸系)を加えて煮汁がなくなるまで煮て、仕上げに白ごまを加える。 - 卵は砂糖、塩、うま味調味料(低核酸系)を加えて味付けし、薄く焼いて、錦糸卵にする。
- くるみと紅しょうがは適当な大きさに刻む。
- 笹の葉の表側にすし飯をのせ、その上に手前から錦糸卵、ぜんまい、しいたけ、紅しょうがをのせ、その上にくるみをのせる。
※うま味調味料を加えるところと、ぜんまいをごま油で炒めて仕上げに白ごまをふるところ以外は伝統的な作り方も手順は同じ。