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おくずかけは精進料理でもあり、家庭料理としても親しまれてきました。野菜や豆腐・豆麩、白石温麵といった胃に優しく消化によい食材を使用しているので風邪気味のときや体調が悪いときの食事にもぴったりです。使用する食材も特別なものではなく、その土地でとれる食材や野菜の切れ端・くず野菜で作れるので無駄がなく、「食材を最後まで大切に」という先人の思い・知恵が詰まった料理です。食品ロス、野菜の価格高騰などにより食材の使い方・食材の価値が見直されている今だからこそ、おくずかけを通して食材を最後までおいしく味わう大切さを伝えたいです。そして、子供から働き盛りの若者、高齢者まで万人に愛される料理になってほしいです。
おくずかけは一品でも色々な栄養素を摂取できるため、高齢者はもとより小さい子供のいる親や共働き家庭、忙しい若者にもおすすめの郷土料理です。うま味調味料を使用することで味に深みや統一感が出て、全体の味のバランスが良くなり、減塩しても物足りなさを感じることはありません。また、素材本来のおいしさ・食感を引き立てる効果やしいたけなどの強い味や癖のある味をマイルドにする効果もあります。うま味調味料を活用することで減塩をしながら、郷土料理のおいしさを最大限に発揮することができました。 うま味調味料には昔ながらの郷土料理の味を損ねることなく、健康的でおいしい料理へと進化させる力があります。この機会を通して、多くの人にうま味調味料について知ってもらい、伝統的な食文化継承や日々の食事をよりおいしくするための強い味方として活用していただきたいです。
- 里芋の下味に、塩ではなくうま味調味料を使用することで減塩しつつ、里芋の甘みを引き立てました。
- ささげの下ゆでにうま味調味料を加えることで、青くささを抑え、時間がたっても鮮やかな色を保てるようにしました。
- うま味調味料を加えた水で干ししいたけを戻すことで、しいたけにうま味を十分染み込ませ、味が馴染むようにしました。
- うま味調味料を加えて煮込むことで、煮込み時間が短くても長時間煮込んだような深みのある味を出しました。
- 複雑な工程・新たな工程を挟むことなく、下ゆでや下味にうま味調味料を加えるだけで手軽に、味と見た目が良くなります。
- うま味調味料を加えると煮込み時間を短縮しても、味に深みを出すことができるので一石二鳥です。時間のない現代人が作りやすいひと工夫です。
- しいたけなどの風味の強い食材にうま味調味料を加えることで、マイルドな味にして子供たちにも食べやすく仕上げました。
- 身近な食材の組み合わせを考えることで、植物系のだしだけでも、相乗効果でうま味を格段にアップさせ、誰でも簡単においしく作れるように工夫しました。
- 生しいたけではなくグアニル酸が凝縮されている干ししいたけを選択し、動物系のうま味成分の代わりに同じ核酸系うま味成分であるグアニル酸のうま味を生かしました。
- 片栗粉のとろみを上手く活用することで、味を閉じ込めておいしさをより強く感じることができます。また、片栗粉の量を少し変えただけで料理の味やおいしさはかなり変わります。伝統的なレシピよりとろみを強くしつつ、麺や具に汁が絡みやすく、最もおいしく感じる片栗粉の量を調整しました。
- 花麩やいんげんを使用することで彩り良く、見た目からもおいしさが伝わるように工夫しました。
A 伝統レシピ (1人分) |
B 減塩レシピ (1人分) |
C <うま味調味料活用> 減塩レシピ (1人分) |
C <うま味調味料活用> 減塩レシピ 作りやすい分量 (4人分) |
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材料名 | 配合 | 塩分 | 配合 | 塩分 | 配合 | 塩分 | 配合 |
里芋 | 40g | - | 40g | - | 40g | - | 160g |
にんじん | 20g | - | 20g | - | 20g | - | 80g |
ごぼう | 10g | - | 10g | - | 10g | - | 40g |
いんげん | 5g | - | 5g | - | 5g | - | 20g |
干ししいたけ(水戻し後) | 10g | - | 10g | - | 10g | - | 40g |
油揚げ | 10g | - | 10g | - | 10g | - | 40g |
麩(乾燥) | 3g | - | 3g | - | 3g | - | 12g |
白石温麵(乾麺) | 20g | - | 20g | - | 20g | - | 80g |
薄口しょうゆ | 9g | 1.6g | 9g | 1.6g | 9g | 1.6g | 36g |
塩 | 0.7g | 0.7g | - | - | - | - | - |
片栗粉 | 3g | - | 5g | - | 5g | - | 20g |
水(片栗粉水溶き用) | 30g | - | 30g | - | 30g | - | 120g |
うま味調味料(干ししいたけ戻し用) | - | - | - | - | 0.2g | 0.06g | 0.8g(8ふり) |
うま味調味料(里芋下味用) | - | - | - | - | 0.2g | 0.06g | 0.8g(8ふり) |
うま味調味料(いんげん下ゆで用) | - | - | - | - | 0.2g | 0.06g | 0.8g(8ふり) |
干ししいたけの戻し汁 | 100g | - | 100g | - | 100g | - | 400g |
水 | 70g | - | 70g | - | 70g | - | 280g |
TOTAL塩分 | - | 2.3g | - | 1.6g | - | 1.78g | - |
減塩率 | - | - | - | 30% | - | 23% | - |
※上記の表は左へスワイプしてご覧ください。
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干ししいたけは一晩、うま味調味料を加えた水につけて、戻しておく。
干ししいたけの戻し汁は煮込み時に使用するためとっておく。麩は水で戻しておく。 -
里芋はうま味調味料で下味をつけ、食べやすい大きさに切る。
いんげんはうま味調味料を加えた湯でさっとゆで、1本を斜めに3等分に切る。
人参はいちょう切りにし、ごぼうはささがきにして水にさらす。 - 油揚げは熱湯を回しかけ油抜きをして、細切りにする。
- 干ししいたけの戻し汁を鍋に入れ、分量の水を足し、いんげん以外の野菜を入れて柔らかく煮る。
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さらに油揚げ、麩を入れてひと煮立ちさせ、薄口しょうゆで調味する。
水溶き片栗粉を加え、とろみがついたら火を止める。 - 沸騰した湯で白石温麵を2~3分ゆで、湯切りする。
- ゆでた白石温麵を盛り付け、上から汁を回し入れ、いんげんをのせる。