うま味調味料のことなら、ここにおまかせ 日本うま味調味料協会

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私たちは愛媛に興味を持ってもらい全国の方々に”愛”にあふれた愛媛の魅力を知ってもらいたいと思ったので愛媛県の郷土料理「伊予さつま汁」を選びました。この料理は作る過程で手間がかかるため、今日では家庭で作られることはほとんどなくなり、郷土料理専門店でのみ提供されるものとなってしまいました。
しかし、ご飯の上にかけて食べる冷や汁はさらっと食べることができるので、時間のないとき、仕事終わりのつかれているときでも簡単に栄養補給ができる魅力的なメニューであり、良質な油である鯛やアジを使用するコロナ禍の栄養不良を救うスーパーフードでもあります。家庭でも手軽に作れるように従来の手間のかかる工程を工夫しました。

郷土料理を伝承するにあたっての課題が2点あると思います。1つは料理に手間がかかること。郷土料理は比較的手間のかかるものが多いと思います。しかし今回私たちがオーブンで調理することで手間を省いたように、ちょっとした工夫で解決できると思います。最近ではより簡単にした郷土料理レシピがネット上でもたくさん公開されているため、それらを活用することが解決策だと思います。
2つ目に塩分の多さです。和食は味噌や醤油を多く使うため塩分が多くなってしまいます。しかしうま味調味料の登場でそれは解決できます。いつも使っている醤油や食塩の量を減らして、うま味調味料を加えるだけで減塩ができることは革命的だと思います。これからますますうま味調味料を活用していくことで、若者を中心に薄れかけている和食文化を取り戻せると思います。

  • 地元の魚を利用した伝統的料理。(日本栄養士会会長 中村 丁次先生)
  • 手間がかかるため家庭で作られることがほとんどなくなり、郷土料理専門店でのみ提供される料理となった「伊予さつま汁」。手間のかかる工程を工夫し、家庭でも手軽にできる郷土料理にアレンジし提案している。(鎌倉女子大学 家政学部管理栄養学科 学科長 中谷 弥栄子先生)
  • 愛媛県の宇和島で古くから食べられている汁物を減塩。(長野県立大学 健康発達学部食健康学科 学科長 中澤 弥子先生)
  • 郷土の産物が利用された料理。原型に忠実にレシピ検討している(プロセスはかなり異なるが)。(女子栄養大学出版部「栄養と料理」浜岡さおり 編集長)
  • 薩摩ではないさつま汁を取り上げたことで感じる郷土愛。みかんの皮の使いからに見る郷土性。((株)NHK出版「きょうの料理ビギナーズ」米村 望編集長)
  • 漁師町ならではのダイナミックなメニュー。材料もシンプルで、かつ、みかんの皮なども含む地元素材がふんだんに使われているところに魅力を感じる。((株)オレンジページ「オレンジページ」鈴木 善行編集長)
  • 魚の切り身を使用して現代へのフィット感を出している。(中村先生)
  • 味噌をクッキングシートに塗り、焼くことによりきれいに剥がれ、味噌が無駄なく使用できるというエコな側面をもつ。すり鉢やすりこぎがない家庭も多い。フォークで鯛の身をほぐすことにより、食べ応えがあり満足感が生まれている。(中谷先生)
  • 調理の手間を省く工夫が行われている。(中澤先生)
  • なじみやすい作り方にアレンジされている。だしをとる手間が増えている点は新世代にとってはやや作りにくいかもしれない。(浜岡編集長)
  • 地域特産のみかんの皮の使い方。香りと薬効が期待できる。鯛とみそをなるべく簡単に焼く工夫。たいのほぐし方もよく考えられている。(米村編集長)
  • オーブンを使うことで、工程を大幅に短縮している点を評価。ただし、オーブンを使うことへのハードルは低くないとも感じる。(鈴木編集長)
  • うま味を加えることで美味しい料理にしている。(中村先生)
  • うま味調味料で魚の下味をつける、味噌の量を半量に減らすことにより、全体的なうま味が増加するとともに、他の食材の風味が存分に感じられ、全体的な味の調和が良くなった。(中谷先生)
  • 鯛の下味と加熱後にうま味調味料を利用して、味噌の使用量を半減し38%の減塩を実現。(中澤先生)
  • 鯛のくせをやわらげ、食感を改善するなど素材を生かしながらおいしく減塩する使い方。(浜岡編集長)
  • 鯛の下味に使ったことで、臭みを抜いて焼いた時の食感をアップ。あえてかつお節と昆布のだしを使うことで、うま味の相乗効果を意識。(米村編集長)
  • 減塩効果はまずまず。鯛の下処理に使用し、臭み取りと食感の向上を図った。(鈴木編集長)
  • 郷土料理を通じて、愛媛の魅力を発信したいという郷土愛が感じられた。(中谷先生)
  • 魚を利用した味噌汁をおいしく減塩した点(中澤先生)
  • 栄養改善に活用しやすそうだと感じました。(浜岡編集長)
  • さつまのさつま汁+美馬崎の冷や汁=伊予のさつま汁!(米村編集長)
  • 夏の新定番としておすすめしたいメニュー。香ばしい香りがしそう。(鈴木編集長)

  • 鯛の下味をうま味調味料でつけて、鯛の臭みをなくし、ふっくら仕上がるようにした。
  • 味噌の量を半分に減らし、うま味調味料で味を補った。

  • 塩をもみ込んで下味をつけるのではなく、うま味調味料をふるだけで簡単においしく下味がつけられるようにした。

  • 薬味にみかんの皮やみょうがを取り入れることで、香りをよくし、減塩による物足りなさを補った。
  • だし汁に使う昆布を前の日からつけておくことで、うま味がより強く出るようにした。
  • 鯛や味噌を香ばしくなるまで焼くことで、風味がよくなるようにした。
  • かつお節と昆布でだし汁をとることで、グルタミン酸とイノシン酸の相乗効果が得られてうま味が強くなるようにした。

  • みかんの皮を薬味として利用するために乾燥させる手段として、電子レンジを取り入れ、身近なもので短時間でできるようにした。
  • 鯛と味噌を何度も伸ばして焼く工程を簡易的にするために、オーブンを使い手間がかからないようにした。
  • 味噌をクッキングシートの上にぬって焼くことで、味噌をきれいにはがせて無駄なく使用できるようにした。
  • すり鉢やすりこぎを使うことなく、フォーク一本で鯛の身をほぐすので、手間を省くと同時に、本来のすりつぶすレシピとは異なり、食べ応えを感じることができるので満足感が上がるようにした。
  • みかんの皮を乾燥させたものは陳皮と呼ばれており、漢方薬の一種でリラックス効果や血流アップ、冷え性対策など様々な効果があり、現代の私たちが取り入れたい食材となっている。

下記の表は左へスワイプしてご覧ください。

A
伝統レシピ
(1人分)
B
減塩レシピ
(うま味調味料不使用)
(1人分)
C
減塩レシピ
(うま味調味料活用)
(1人分)
C
減塩レシピ
(うま味調味料活用)
作りやすい分量
(2人分)
材料名 分量
塩分
(食塩相当量)
分量
塩分
(食塩相当量)
分量
塩分
(食塩相当量)
作りやすい分量
かつお・昆布だし 150g 0.2g 150g 0.2g 150g 0.2g カップ1・1/2
ごはん 150g 150g 150g 300g
鯛(切り身) 50g 0.1g 50g 0.1g 50g 0.1g 100g
きゅうり 30g 30g 30g 60g
麦みそ 10g 1.1g 5g 0.5g 5g 0.5g 10g
みょうが 7g 7g 7g 14g
みかんの皮 1g 1g 1g 2g
塩(きゅうりの下味用) 0.2g 0.2g 0.1g 0.1g 0.1g 0.1g 0.2g
うま味調味料(A) 0.1g 0.03g 2ふり
うま味調味料(B) 0.2g 0.06g 4ふり

※うま味調味料は、低核酸系うま味調味料を使用。

  1. かつお・昆布で、だしをとる。
  2. きゅうりは輪切りにし、塩を軽くふってしばらくおき、水気を絞る。みょうがは小口切りにして水にさらし、水気をきる。
  3. みかんの皮の裏の白い部分を包丁で削いで取り除き、キッチンペーパーで包んで電子レンジで1分ほど加熱して水分を飛ばす。水分が取れて乾燥したら、細切りにする。
  4. 鯛にうま味調味料(A)をふり、麦みそをクッキングシートに薄くぬる。それぞれを鉄板にのせ、170℃のオーブン(余熱なし)で20分焼く。味噌は10分ほど(表面に軽く焦げ目がついたら)でとりだす。
  5. 焼き上がった鯛と麦みそをボウルに入れ、鯛の身をフォークなどで細かくほぐしながら焼いた麦みそと混ぜ合わせ、うま味調味料(B)を加えてさらに混ぜる。
  6. ⑤に出汁を少しずつ加えてよく混ぜてから冷蔵庫で冷やす。
  7. 器にご飯を盛って⑥をかけ、②③の薬味をのせる。

<伝統レシピの調理手順>
④・⑤鯛に少量の塩をふり、白焼きにする。白焼きにした鯛をすり鉢に入れてする。麦みそを加え、なめらかになるまでする。すり鉢の内側にはがれないようにこすりつけ、ガスコンロで軽く焦げ目をつける。すって、焦げ目をつける作業を2~3回繰り返す。

※みかんの皮は減塩の工夫の為に減塩レシピに加えたものだが、味覚評価上、評価サンプルの見た目を揃えるため、伝統レシピにもみかんの皮を加えた。