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減塩サクセス賞

福山の倹約家 九州大学経済学部 3年

福山鯛うずみ(広島県)

福山鯛うずみ(広島県)

このページでは、受賞チームの応募内容・
審査員総評・レシピをご紹介いたします。

受賞者からのコメント

伝えていきたい
福山鯛うずみ

福山城周辺で生まれた「うずみ」という料理は江戸時代の政治と生活の関わりを教えてくれる重要な文化財のひとつであるため次世代にも受け継いでいかなければなりません。私たちは歴史的価値を持つ「うずみ」が昭和40年を境に衰退しようとしていた点に危機感を感じたため、今回のコンテストで紹介しようと思いました。また、「うずみ」は地域や家庭によって使う食材が異なっており、ご飯に埋もれた食材を掘り起こす時間は宝探しのようなわくわく感があります。福山では鯛が入ったうずみが有名ですが、これを見ていただいた全国の皆様に、その地域の特産品を使った「うずみ」を作って食事のわくわく感を味わっていただきたいです。

郷土料理の伝承と
うま味調味料の可能性

このコンテストは郷土料理をはじめとした和食とうま味調味料の相性の良さを知る良い機会となりました。食材の臭み消しの手段として塩や醤油を使った方法がありますが、時には食材本来の旨味すら消し去ってしまうことがあります。特に、素材本来の味を大切にする和食において、うま味調味料は無限大の可能性があります。また、うま味調味料を使うことで調理工程を簡略化することができます。和食を作るのはめんどくさいというイメージがありますが、これは出汁をとったり、食材の下処理を丁寧にしたりと何かと調理工程が多いからでしょう。しかし、うま味調味料を数振りするだけで食材のえぐみを取り除き、うま味を格段にアップさせることができます。このようにうま味調味料の使用は、料理のおいしさアップと調理工程の簡略化の一石二鳥です。ぜひ手ごろに郷土料理を作ってみてください。

審査員総評

  • 伝承性
  • 新世代へのフィット感
  • うま味調味料の活用度

受賞チームの味覚評価結果紹介

伝統的なレシピと減塩レシピ(うま味調味料活用)を比較すると減塩率72%伝統的なレシピと減塩レシピ(うま味調味料活用)を比較すると減塩率72%

うま味調味料の活用ポイント

おいしく減塩するために
工夫したところ

  • 鯛の下処理としてうま味調味料を使って臭みを消し、うま味を引き出した。
  • 根菜のあくや独特の臭いを消すためにうま味調味料を使った。
  • 元のレシピはいりこだけの出汁であったが、うま味調味料を加えることで、グルタミン酸とイノシン酸の相乗効果を狙った。

次世代に伝えていくために
工夫したところ

  • 鯛の処理として霜降りや下茹でという手間がかかる工程を省いてうま味調味料だけで行った。
  • 根菜のあくや独特の風味を減らすためにうま味調味料を使った。

うま味調味料の活用以外のポイント

おいしく減塩するために
工夫したところ

  • 塩分控えめな出汁でもごはんに合うように、根菜に下味をつけた。
  • 干し椎茸の戻し汁を加えることでうま味の相乗効果を引き出し、味を調えるのに必要な塩分を控えた。

次世代に伝えていくために
工夫したところ

  • 調理工程を簡単にし、味が染みやすくなるように具材をまとめて煮込むようにした。
  • コンロが一口しかなくても作れるように下茹でを省いた。

材料

※うま味調味料は、低核酸系うま味調味料を使用。

作り方

  1. 水1・4/5カップにいりこ4本を入れて出汁をとる
  2. 干ししいたけは少量の水に入れて戻しておき、ふやかしたしいたけを4つ切りにする。
    ※しいたけの戻し汁は捨てないでとっておく(⑧で使用)。
  3. 鯛は食べやすい大きさに切り、低核酸系うま味調味料小さじ1/3をふり、10分置く。小海老も同様に低核酸系うま味調味料を6ふりして10分置く。
  4. さといもはさいの目切りにして、水にさらしておく。
  5. にんじんはさいの目切りにする。ごぼうはたわしで土を洗い落として薄切りにし、水にさらしてあくを抜く。
  6. ④、⑤の根菜を耐熱容器に入れ、濃口しょうゆと低核酸系うま味調味料を6ふり加え、ふんわりとラップをして3分加熱する。
    ※つまようじがすーっと通る柔らかさになるまで加熱する。
  7. 豆腐はさいの目切りにする。
  8. ①のいりこ出汁に②の干ししいたけの戻し汁、濃口しょうゆ、みりん、低核酸系うま味調味料小さじ1/3を加え、火にかける。
  9. ⑧の出汁に⑥の根菜を入れ、沸騰したら③の鯛・小海老を入れ、最後に⑦の豆腐を加える。
    ※好みの濃さになるまで水分をとばす。
  10. お椀の底に⑨を入れ、具材を覆い隠すように上からご飯を乗せる。お好みで海苔やゆず、三つ葉をのせる。

〈伝統レシピの調理手順〉
②減塩レシピでは干ししいたけを使うが、伝統的なレシピでは生しいたけを使う。
③鯛と小海老は下茹でし、しょうゆで下味をつける。
⑥根菜はレンジ加熱ではなく、下ゆでする。

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