このページでは、受賞チームの応募内容・
審査員総評・レシピをご紹介いたします。
私達は、今年の元旦の地震や9月の大雨被害に対する復興祈念を形にしようと、石川県の郷土料理を選びました。「はす蒸し」は、正月やお盆などの節目で振舞われる特別な料理ですが、現在はその伝統が薄れています。しかし、学校給食などで提供されることがあり、継承の意義が感じられます。そこで、家庭でも作りやすい調理法を提案することで、次世代への継承を促し、伝統や食文化を守る重要性を伝えたいと思っています。「はす蒸し」に使用される“れんこん”は、ビタミンCや食物繊維など栄養素も豊富で、その形と粘りも特徴的です。石川県民の皆様の復興が早く見通せるよう、また、粘りある強い気持ちで過ごせるよう、私達は祈念しています。
石川県の伝統料理「はす蒸し」は、ハレの日の伝統料理であり、その美しい彩りは伝承する価値があります。また、特産品である“加賀れんこん”を使用しており、すりおろした際の白さや粘りの際立ちや、そのもっちりとした食感は、蒸し料理で引き立ちます。これは、地域食材の特性を十分に活かした食の伝承であると感じています。そして、地産地消は、輸送距離の短縮による環境保全や地域農業の活性化にも重要だと思います。
食材の下味や下ごしらえにうま味調味料を活用すると、生臭みやえぐみが緩和され、甘みが出ます。このことにより、食材本来の味や風味が際立ち、子供の好き嫌いや大人の苦手意識の克服にも繋がると思います。うま味調味料を使用することで、調理時間を短縮し手軽に減塩を継続できることも魅力の一つです。伝統料理は塩分が高くなりがちですが、うま味調味料には、減塩しながら美味しく伝承する可能性を高める力があると思います。
A 伝統的なレシピ (1人分) |
B 減塩レシピ (うま味調味料不使用) (1人分) |
C 減塩レシピ (うま味調味料活用) (1人分) |
C 減塩レシピ (うま味調味料活用) 作りやすい分量 (2人分) |
|||||
材料名 | 分量 | 塩分 (食塩相当量) |
分量 | 塩分 (食塩相当量) |
分量 | 塩分 (食塩相当量) |
分量 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
れんこん | 75g | 0.1g | 75g | 0.1g | 75g | 0.1g | 150g | |
卵白 | 9.5g | 0.1g | ||||||
片栗粉 | 0.8g | |||||||
食塩 | 0.8g | 0.8g | ||||||
はんぺん | 3.8g | 0.1g | 3.8g | 0.1g | 7.6g | |||
たら | 25g | 0.1g | 25g | 0.1g | 25g | 0.1g | 50g | |
酒 | 2.5g | 1.3g | 1.3g | 小さじ1/2強 | ||||
低核酸系うま味調味料(A) | 0.1g | 0.03g | 2ふり(0.2g) | |||||
ほうれん草 | 10g | 10g | 10g | 20g | ||||
えび | 15g | 0.1g | 15g | 0.1g | 15g | 0.1g | 30g | |
しめじ | 6g | 6g | 6g | 12g | ||||
だし汁 | 75g | 0.1g | 75g | 0.1g | 75g | 0.1g | 3/4カップ | |
みりん | 4.5g | 4.5g | 4.5g | 小さじ1・1/2 | ||||
塩 | 1g | 1g | 0.1g | 0.1g | 0.1g | 0.1g | 0.2g | |
薄口しょうゆ | 3g | 0.5g | 3g | 0.5g | 3g | 0.5g | 小さじ1 | |
低核酸系うま味調味料(B) | 0.1g | 0.03g | 2ふり(0.2g) | |||||
片栗粉 | 2.3g | 2.3g | 2.3g | 大さじ1/2強 |
※うま味調味料は、低核酸系うま味調味料を使用。
〈伝統レシピの調理手順〉
①レンコンはすりおろし、水切りします。
②つなぎにははんぺんではなく、卵白、片栗粉、食塩を使用します。
③たらの下味にうま味調味料を使用せず、食塩を使用します。えびは蒸し器で蒸します。
④ほうれん草はゆでた後、うま味調味料を入れた氷水に浸けこみません。
⑥電子レンジではなく、蒸し器で蒸します。
Copyright(c)日本うま味調味料協会.All Rights Reserved.