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とろろ汁(静岡県)

とろろ汁(静岡県)

このページでは、受賞チームの応募内容・
審査員総評・レシピをご紹介いたします。

受賞者からのコメント

伝えていきたい
とろろ汁

とろろ汁は、自然薯をすりおろして、だし汁と味噌で割って麦飯にかけて食べる静岡の郷土料理です。
江戸時代、東海道五十三次の宿場町であった丸子の名物で食べやすくスタミナがつく料理として旅人に人気があったと伝えられています。
今回私たちは、長芋とだし汁に鯖缶を使用した味噌汁にうま味調味料を加え美味しく減塩したとろろ汁を簡単に作れるレシピを考えました。消化も良く栄養価の高いとろろ汁をたくさんの方に知っていただき、食を通して健康寿命を延ばしていきたいと考えています。

郷土料理の伝承と
うま味調味料の可能性

とろろ汁に使用する自然薯は、収穫時期も限られ地域によっては入手しにくいため、入手しやすく、価格もお手頃な長芋に換え、だし汁に使う生サバを鯖缶で代用し短時間でとろろ汁を作ることができました。うま味調味料を加えることにより食材の持ち味を引き立て、味噌の量を減らしても鯖だしのうま味を十分感じる減塩だし汁ができ上がりました。
長芋はビタミンB1、食物繊維、カリウムを多く含み美容やダイエットに効果的な食材です。鯖は、良質のタンパク質に加えEPAやDHAが豊富で動脈硬化や心筋梗塞予防効果も期待できます。少ない材料で簡単に調理でき、麦ご飯にかけたとろろ汁は栄養バランスのとれた次世代に継承していきたい料理の一品です。

審査員総評

  • 伝承性
  • 新世代へのフィット感
  • うま味調味料の活用度

受賞チームの味覚評価結果紹介

伝統的なレシピと減塩レシピ(うま味調味料活用)を比較すると減塩率44%伝統的なレシピと減塩レシピ(うま味調味料活用)を比較すると減塩率44%

うま味調味料の活用ポイント

おいしく減塩するために
工夫したところ

  • サバ缶、かつお節を使用して、魚のイノシン酸とうま味調味料のグルタミン酸を掛け合わせた→うま味の相乗効果。
  • 自然薯のような粘りはないが、うま味調味料を活用し長芋の甘味、風味を引き立てる→自然薯のとろろ汁と相違ない美味しさを感じる。

次世代に伝えていくために
工夫したところ

  • サバ缶を使い、うま味調味料を活用することで時間をかけずに素材のうま味を増すことができる。
  • 「高血圧症」になりやすく、塩分過多が問題になっているが、うま味調味料を活用して塩分をできる限り減らす。

うま味調味料の活用以外のポイント

おいしく減塩するために
工夫したところ

  • 長芋は、自然薯に比べ水分が多いため、長芋とだし汁の量を調整する。→美味しく感じる割合を検討。→結果的に減塩となる。
  • サバ缶、かつお節をだし汁に入れ、うま味とだしの香りで味に深みを持たせた。
  • 安価で栄養豊富(ビタミンE、不飽和脂肪酸豊富)な胚芽押麦を入れた→血圧の低下や悪玉コレステロールの減少を期待。

次世代に伝えていくために
工夫したところ

  • 自然薯は値段も高く、時期・地域によって、入手困難なため長芋で代用する。
  • 新鮮な生さばは、時期によって入手困難でさばをおろすのに手間もかかるため、年中手に入るサバ缶を使う。
  • すり鉢、すりこぎがなくても長いもはサラサラしていて混ざりやすいためボールで混ぜても良い。
  • 少ない材料で短時間で作れ、とろろご飯一品で栄養も十分摂れるように考えた。

材料

※うま味調味料は、低核酸系うま味調味料を使用。

作り方

  1. 麦ご飯を炊く。
  2. ピーラーで長芋の皮をむき、すり鉢の溝に当てながら円を描くようにすりおろし、すりこぎですり混ぜる。
  3. 鍋に分量の水を沸騰させてかつお節を入れ、弱火にして3分経ったら火を止め、かつお節を取り除く。
  4. ③に分量のさば(缶)を加え、沸騰したらアクを取りながら弱火にして3分ほど煮る。
  5. ④にみそを入れて溶かし、仕上げに低核酸系うま味調味料を加える。
  6. ②の長芋に⑤を少しずつ入れながらしっかり混ぜる。
  7. 麦ご飯に⑥をかけて、お好みで、ねぎ、わさび、きざみのりを入れていただく。

〈伝統レシピの調理手順〉
①自然薯の皮についた泥をきれいに洗い落とし、ひげ根はガスコンロで焼きます。すり鉢で皮ごとすりおろす(今回は芋汁の色をそろえるため、皮をむきました。)。
④生のさばを三枚に下ろし、骨をとり、身を一口大に切る。
さば・水を鍋に入れ火にかけよくあくを取り除き、さばからだしを取る。骨は取り出す。
⑦山芋をすり鉢でよく擂り、④のだしを少しずつ入れながらだまにならないように、なめらかなるまで摺る。

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