昨今、わが国では、生活習慣病などの過栄養とやせ症・フレイルなどの低栄養が問題となっています。今回、応募した「なまぶしの押しすし」は、すし飯やかつおフレーク缶と、たんぱく質や鉄分を豊富に含む食材を活用することで、フレイルや低栄養の予防に加え、貧血などの防止に向けた料理として次世代へ継承したい郷土料理だと感じました。また、食塩相当量に関しても、うま味調味料を活用することで、おいしく減塩することができました。ハレの日に供されることの多い、この押しすしを通じて、家族団らんの時間が少しでも増えればと思います。
今日、減塩レシピは数多く出回っていますが、日本の古き良き伝統的なレシピの衰退や食生活の欧米化により、私たちの食環境は大きく変わりつつあります。今回の郷土料理コンテストを通じて、伝統的なレシピを次世代の調理師や管理栄養士に伝承することができました。また、減塩レシピでは、現代に残り続けることができるよう色合いや盛り付け、嗜好性の工夫に気を配り、より華やかでかわいい押しすしに仕上げることができました。子どもたちと冷蔵庫に余った食材を使って、一緒に型を押したり盛り付けることで、食育にも繋げることが可能だと感じます。また、減塩については、うま味調味料を活用することで、伝統的なレシピに比べ72%も減塩することができ、総合的なおいしさの評価においても、減塩レシピが一番多くの支持を得るなど、うま味調味料の可能性を強く感じることができました。
A 伝統的なレシピ (1人分) |
B 減塩レシピ (うま味調味料不使用) (1人分) |
C 減塩レシピ (うま味調味料活用) (1人分) |
C 減塩レシピ (うま味調味料活用) 作りやすい分量 (2人分) |
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材料名 | 分量 |
塩分
(食塩相当量) |
分量 |
塩分
(食塩相当量) |
分量 |
塩分
(食塩相当量) |
分量 | |
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米 | 100g | 100g | 100g | 200g | ||||
水 | 115g | 115g | 115g | 1・1/6カップ弱 | ||||
穀物酢 | 21g | 21g | 21g | 大さじ3弱 | ||||
上白糖 | 6.3g | 6.3g | 6.3g | 大さじ1・1/3強 | ||||
食塩 | 2.1g | 2.1g | ー | ー | ー | |||
うま味調味料(A) | ー | ー | 1.2g | 0.37g | 小さじ2/3強 | |||
かつお、 フレーク水煮 | 35g | 0.21g | 35g | 0.21g | 35g | 0.21g | 70g | |
缶詰液汁 | 5g | 0.03g | 5g | 0.03g | 5g | 0.03g | 小さじ2 | |
こいくちしょうゆ | 4g | 0.6g | ー | ー | ー | |||
上白糖 | 2g | 2g | 2g | 小さじ1・1/3 | ||||
うま味調味料(B) | ー | ー | 0.5g | 0.15g | 小さじ1/3 | |||
にんじん | ー | 10g | 10g | 20g | ||||
絹さや | ー | 6g | 6g | 12g | ||||
桜でんぶ | ー | 3g | 0.07g | 3g | 0.07g | 6g | ||
ゆず皮 | ー | 0.5g | 0.5g | 1g |
※うま味調味料は、高核酸系うま味調味料を使用。
〈伝統レシピの調理手順〉
伝統レシピでは、調理手順3で、かつおフレークではなく、かつおの生節を使う。
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