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郷土料理アレンジ賞

スローフード・ラボ+京都栄養医療専門学校

なまぶしの押しすし(大阪)

なまぶしの押しすし(大阪)

受賞者からのコメント

伝えていきたい
なまぶしの押し寿司

昨今、わが国では、生活習慣病などの過栄養とやせ症・フレイルなどの低栄養が問題となっています。今回、応募した「なまぶしの押しすし」は、すし飯やかつおフレーク缶と、たんぱく質や鉄分を豊富に含む食材を活用することで、フレイルや低栄養の予防に加え、貧血などの防止に向けた料理として次世代へ継承したい郷土料理だと感じました。また、食塩相当量に関しても、うま味調味料を活用することで、おいしく減塩することができました。ハレの日に供されることの多い、この押しすしを通じて、家族団らんの時間が少しでも増えればと思います。

郷土料理の伝承と
うま味調味料の可能性

今日、減塩レシピは数多く出回っていますが、日本の古き良き伝統的なレシピの衰退や食生活の欧米化により、私たちの食環境は大きく変わりつつあります。今回の郷土料理コンテストを通じて、伝統的なレシピを次世代の調理師や管理栄養士に伝承することができました。また、減塩レシピでは、現代に残り続けることができるよう色合いや盛り付け、嗜好性の工夫に気を配り、より華やかでかわいい押しすしに仕上げることができました。子どもたちと冷蔵庫に余った食材を使って、一緒に型を押したり盛り付けることで、食育にも繋げることが可能だと感じます。また、減塩については、うま味調味料を活用することで、伝統的なレシピに比べ72%も減塩することができ、総合的なおいしさの評価においても、減塩レシピが一番多くの支持を得るなど、うま味調味料の可能性を強く感じることができました。

審査員総評

  • 伝承性
  • 新世代へのフィット感
  • うま味調味料の活用度
  • 受賞作品の特徴

受賞チームの味覚評価結果紹介

伝統的なレシピと減塩レシピ(うま味調味料活用)を比較すると減塩率72%伝統的なレシピと減塩レシピ(うま味調味料活用)を比較すると減塩率72%

うま味調味料の活用ポイント

おいしく減塩するために
工夫したところ

  • すし飯およびかつおの味付けに食塩、しょうゆなどの調味料を加えることなくおいしく食べられる。
  • すし飯は、食酢とうま味調味料のバランスを考えることで、食塩を加えることなく、おいしいすし飯が作れる。

次世代に伝えていくために
工夫したところ

  • すし飯は食塩が多く含めれているが、うま味調味料を活用し、食塩を入れなくても食べられることを伝えたい。
  • うま味調味料を上手に活用することで、現在の食塩摂取量を減らし、生活習慣病予防に寄与できることを伝えたい。
  • にんじん、きぬさや、桜でんぶ、ゆず皮を飾ることにより彩りよく盛り付け、次世代にも取り入れられるようにした。

うま味調味料の活用以外のポイント

おいしく減塩するために
工夫したところ

  • かつおのフレーク水煮缶詰を利用することで、魚臭みを少なく、魚嫌いでも食べられるように工夫した。

次世代に伝えていくために
工夫したところ

  • 缶詰を利用することで、いつどこででも簡単に短時間でかつおの押しずしが作れ、食することで大阪の伝統を受け継いでほしい。

材料

※うま味調味料は、高核酸系うま味調味料を使用。

作り方

  1. 米は、分量の水(通常の1割減)で炊く。
  2. 穀物酢 上白糖 食塩 うま味調味料(A)ですし酢を作り、 ①の米が炊き上がったら、熱いうちに混ぜてすし飯を作り、冷ます。
  3. かつおフレーク水煮を鍋に入れ、缶詰液汁、こいくちしょうゆ、上白糖、うま味調味料(B)を加えて煮る。
  4. にんじん、絹さやはせん切りにして、沸騰した湯の中で火を通す。
  5. 押しすしの型の底に、②のすし飯(分量の半分程度)を敷き、その上に③のかつおフレーク(分量の半分程度)をのせる。
  6. さらにその上に残りのすし飯を敷き詰め、残りのかつおフレークをのせて、押しフタをして、しっかりとおさえて形を整える。
  7. 押しすし型から取り出して食べやすい大きさに切り、器に盛り、桜でんぶ、④のにんじん・絹さや、ゆず皮を添える。

〈伝統レシピの調理手順〉
伝統レシピでは、調理手順3で、かつおフレークではなく、かつおの生節を使う。

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