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12月11日、第6回「うま味調味料活用 郷土料理コンテスト」2021表彰式が実施されました。
今年は味の素グループうま味体験館を会場とし、オンラインにて各地域と結びお祝いしました。
審査員長の中村丁次先生より、各チームへの表彰状授与の他、
受賞者による熱いプレゼンテーションが繰り広げられました。

前列右より:優勝チーム「ぐるもん」、日本栄養士会 会長 中村 丁次先生、日本うま味調味料協会 会長 高藤 悦弘、準優勝チーム「みまっぱ食チーム」

中列右より:審査員の先生方、農林水産省 大臣官房新事業・食品産業部食品製造課 課長補佐 川島 昌和様、長束 正則様、料理研究家 ほりえ さちこ様

後列:日本うま味調味料協会メンバー
後方スクリーン:オンライン参加の受賞者の皆様

表彰状授与 優勝:ぐるもん

表彰状授与 準優勝:みまっぱ食チーム

第6回「うま味調味料活用!郷土料理コンテスト」2021審査員長総評

(公社)日本栄養士会 会長 中村丁次先生

受賞おめでとうございます。皆さんの発表によると、大体40~50%の減塩が可能だという話ですね。これは驚異的な数字です。現在日本人の食塩摂取量は大体1日10g前後で、WHOが出している目標値が5g。気の遠くなるような数字です。ですが、コンテストを通して皆さんが取り組んだ結果からすると、可能なのではないでしょうか。

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現在の平均摂取量10gから50%減塩可能だったら大体5gになります。WHOがなぜ1日5gを目標値としているかというと、全ての人々が食塩の摂取量を5gにすれば高血圧というものはなくなるかもしれないということなんです。そして高血圧の人が減少すれば循環器疾患も減り、胃がんも減るでしょう。そうするとその個人が健康で幸せになれると同時に、日本の医療費の中で大きな割合を占める血圧降下剤の使用も減少し、国の財政も少し楽になる。この郷土料理コンテストはそういった可能性も秘めているのではないかということを改めて感じました。
もう一つお話しします。12月7日と8日に、日本政府が東京栄養サミットを実施しました。その中で、世界中のリーダーがコミットメントしました。WHOやFAOなどの約50の国際的な機関、250か国の大統領や大臣やその国のリーダーが、栄養こそが最も今人類にとって必要なんだと宣言しました。特に低栄養と過栄養、これを栄養不良の2重負荷と言いますが、この低栄養も過栄養も両方、世界で解決しよう、というのが栄養サミットの根幹です。
実はこの低栄養も過栄養も唯一解決した国があります。それは日本です。日本は世界一の長寿国を維持し続けています。日本の栄養政策はなぜ成功したのか。日本は戦後の貧しい低栄養の時代に、アメリカから食料を輸入し、それによって食事の欧米化が起こりました。食事の欧米化は、一時は栄養失調を解決するとても良い手段でしたが、行き過ぎると今度は肥満や生活習慣病のリスクになります。ところがこの過度な欧米化を日本は止めたのです。脂肪の摂取量や肥満の増加率にブレーキがかかって、数年前から糖尿病や生活習慣病が少しずつ減少傾向になっています。
私は食事の欧米化を止められた大きな理由は『郷土料理を捨てなかったこと』にあると思っています。文化として維持し続けながら、科学の力で栄養改善をした。この巧みな調整が日本の栄養バランスに優れた食事を形成したのだと思います。
世界の人々にもこの話を拡大することで、人類すべてが健康で幸せな生活ができ、地球環境が良くなって、持続可能で健康な食事ができる社会が実現できるのではないかと思っております。

新型コロナウィルスの感染防止対策をしっかりと講じた上で、優勝と準優勝の受賞作品の試食を行いました。
今年は大変多くのメディアの皆様に取材いただき、沢山の方に、
うま味を生かしたおいしい減塩の郷土料理を味わっていただくことができました。
減塩とは思えない味わい深いおいしさに、おどろきの声が上がっていました!!

気になる、伝統レシピに対する減塩率は下記の通りです。
優勝:「芋煮」48%減塩 
準優勝:「蒜山おこわ」65%減塩

受賞者

ぐるもん 様
美作大学 生活科学部 食物学科 みまっぱ食チーム 様
長崎女子短期大学 生活創造学科 栄養士コース 古賀研究室 様
KANO's 様
畿央大学 ヘルスチーム菜良 チームD 様
福岡女子大学 国際文理学部 食・健康学科 3年 だし屋のふたご 様

来賓

農林水産省 大臣官房新事業・食品産業部 食品製造課 課長補佐 川島 昌和 様
農林水産省 大臣官房新事業・食品産業部 食品製造課 長束 正則 様
料理研究家 渡辺あきこ 様(ビデオレター)
料理研究家 ほりえ さちこ 様

審査員

日本栄養士会 会長 神奈川県立保健福祉大学 学長 中村 丁次 先生
鎌倉女子大学 家政学部管理栄養学科 学科長 中谷 弥栄子 先生
長野県立大学 健康発達学部食健康学科 学科長 中澤 弥子 先生
女子栄養大学出版部「栄養と料理」 浜岡 さおり 様
(株)NHK出版「きょうの料理ビギナーズ」 米村 望 様
(株)オンレンジページ「オレンジページ」 鈴木 善行 様

主催者

日本うま味調味料協会メンバー